2009年12月31日

“食欲”を満たしてあげると、永遠に人はやって来る。

食の博覧会、フードフェア、物産展、駅弁大会……。
これらはいつも満員御礼。
「食」をテーマにしたイベントは、
何度繰り返しても、人々はたくさんやって来ます。

それは、人間の基本的欲求だからです。

物欲を満たしてあげても、それは一度きりのことです。
生きている限り、食欲は永遠です。
美味しいモノ、食べたことのないモノへの欲求は、
とどまるところを知りません。
これを満たしてあげれば、人々がやって来るのです。

簡単なことです。
美味しいモノを作るのは容易ではありませんが、
食べたことのないモノは、まわりに必ずあるはずです。

それは、郷土料理・家庭料理です。
その地方で昔から食べられている、
ごくありきたりの料理で良いのです。
都会の人にとってはすごく珍しいモノであり、
興味あるモノなのです。

「都会の人は、もっとハイカラなものでないとダメだ」
と思っている人は、いまだにいるのです。

グリーン・ツーリズムが広がっている現在でさえ、
こうした“ハイカラ”などという
古い認識の人が結構います。

それは、田舎の食堂・レストランの
メニューを見てもわかることです。

「ハンバーグ定食」「とんかつ定食」「海老フライ定食」
などがメインとなっています。
あとは、うどん・そば、丼物、カレーライス、
焼きそば、と続きます。

せっかく田舎に遊びに来て、
そんなものを食べたくはありません。
せめて2、3品、田舎を味わえるメニューが
欲しいところです。

『今』を認識している人は、農家レストランを開いて、
素朴な料理で来訪者の心を和ませています。

極端なことをいえば、
そこそこの味でしかなかったとしても、
都会の人には、珍しいモノを食べた
という満足感が生まれるのです。

また、田舎の雰囲気を出してあげれば、
美味しく感じるものです。

地元の産品でも家庭料理でも、
“こんなモノは喜ばれない”などと勝手に思い込まず、
まずはアピールしてみれば良いのです。

都会の人を招いて、意見を聞いてみるのも良いでしょう。
思わぬモノが、まちづくり・村おこしの
テーマとなるかもしれません。

食べるモノのあるまち・村は、必ず成功します。


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2009年12月28日

特産品は、“値ごろ感”で広める。

私の町には、「ホロホロ鳥」がいます。
全国3位の出荷量だと言いますが、
飼育者は2軒しかいません。

どういうことかというと、需要が少ないということです。
濃い味わいの地鶏といった感じで美味しいのですが、
出荷量は伸びません。

価格が高すぎるのです。
高級和牛ほどの価格ですが、
そこまで払って食べようと思うほどの味ではありません。

「美味しいけど、高“すぎる”」と
消費者が感じてしまうのです。

特に食べ物に対しては人間の欲求が強いので、
“これだけ払っても価値がある”と判断したモノには、
高くてもお金を遣うのです。

つまり、『値ごろ感』です。
ホロホロ鳥には、それがありません。

名古屋コーチンを知らない人はいないでしょうが、
こちらは全国に知れわたり、
高い価格でも売れています。
それだけの価値があるからです。

烏骨鶏の玉子は、1個500円です。
スーパーで売っている玉子は、
10円から、高くても30〜40円。この差は何でしょう。

美味しい上に、数が少ないゆえの価格なのです。

他にも、房総地鶏や高知の土佐ジロー、
徳島の阿波尾鶏といった地鶏がたくさんありますが、
美味しさと値ごろ感で、地域おこしにも貢献しています。
徐々に全国にも広がりつつあります。

安ければ良いというものでもありません。
「そこそこ」の価格というのが大切なのです。

これは私の考えですが、特産品というのは、
特に食べ物は、地元の人が
日常でも気軽に食べられるようでなければならない
と思っています。

地元の人があまり食べないモノを
“この地方の名物です”というのは、
説得力がないのではないでしょうか。

松坂牛でも、他の地方へ出れば超高級品ですが、
地元ならそれほどでもないのです。
下関のフグもそうです。
北海道でジンギスカンを食べるととても安い。

地元の人がその美味しさを知らずに、
どうやって全国の人に奨めるのでしょう。

新しい特産品を創ったなら、まず地元で広めることです。
すると、改善点もわかるし、販売方法も見えて来ます。
地元の人に協力してもらう、
という感じがいいのではないでしょうか。


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2009年12月27日

利用しやすい体験施設。

八ヶ岳高原に行った時のことです。
小淵沢の貸別荘に泊まり、
その周辺と清里の方を見てまわりました。

すごいところだ、というのが率直な感想です。
広い範囲にわたって、お洒落なお店やペンション、
牧場、農場、美術館、体験施設などが、
たくさん建っています。

これほどまでに大きな観光地はあまりありません。
1ヵ月くらい滞在しないと、
じっくりとは遊べないでしょう。

細かな話はしませんが、
この旅でひとつ感心したことがあります。
体験施設の数としくみです。
とにかく、あらゆるところで、いろんな体験ができます。

陶芸や押し花、そば打ち、アクセサリー作り、乳しぼり、
野菜収穫などが、あちらこちらで行なわれています。

目的のところが実施日じゃなくても、
別のところで何かは体験できます。
体験目的で来た人には、都合の良いところです。
今日はできないのか、とあきらめなくても良いのです。

思い出づくりが手軽にできるのです。
『いつ行っても何かができる』。
これは、大きな特長になります。

小淵沢に、「スパティオ体験工房」
というところがあります。
ここは、1つの建物の中が、
体験教室ごとに区切られており、
営業時間内・休館日以外は、
いつ行っても体験することができます。

陶芸、押し花、機織り、フェルト作り、
ステンドグラスなど、12種類ほどが体験できます。
これだけ選択肢があると、来訪者の幅も広がるでしょう。

また、ここの敷地内には、ホテル、温泉、
レストランもあり、多くの客を集めることができます。

ここで注目したいのは、
『たくさんの種類の体験メニューが、いつでもできる』
ということです。

最近のグリーンツーリズムの流行で、
小さなまち・村でも、体験メニューを用意していますが、
イベントのような体験を単発で行なっているだけで、
“いつでもできる”ではありません。

木工や押し花なども、その都度、会場や材料を用意して、
しかも客の方は、
前もって予約しなければならないのです。
これでは、なかなか客は増えません。

木工体験館などは全国で見られますが、
「木工しかできない」。

役場のお固いシステムや予算、
人材などの問題もあるでしょうが、
できれば、「スパティオ」のような
複合体験施設を作りたいところです。

なにも新しい建物を作ることはありません。
空農家や廃校を利用すれば良いのです。
その方がかえって都会の人には面白がられるでしょう。

いちいち予約を取って、その時間に行って……
ということが、多くの人にとっては
非常に面倒なことです。

さらに、メニューが1つでは、
単純に考えても10のメニューを持つ施設より、
10分の1の人しか興味を持たないことになります。

実際に来る人の確率はさらに低くなります。
多くの人に興味を持ってもらうためにも、
できる限り多くのメニューを揃え、
1つの場所でできるようにすることが大切です。


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