2020年06月25日

ネーミングの力を知れ!

岐阜県高山市のある旅館では、玄関に『かかさま料理』という看板が掛かっています。

「かかさま」とは、おかあさんのこと。つまりは、地元の主婦たちが作る、伝統の家庭料理を出している旅館なのです。

もし、ガイド本に「地元の主婦たちが作る家庭料理」とだけ書かれていれば、誰も魅力を感じませんし、高いお金を払ってまで、泊まりたいとも思いません。

しかし、『かかさま料理』というネーミングをすることで、どこか次元の違う料理に思えるのです。

これにより、田舎の良さ、伝統に興味をもってもらえて、魅力づくりに繋がります。

同じ家庭料理を出していても、ネーミングひとつで、印象は大きく違ってきます。

おやっ? と思わせるネーミングは、集客の力となるのです。

posted by 佐藤きよあき at 08:18| 基礎講座 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月18日

ご当地をテーマに、想い出を売れ。

演歌歌手の水森かおりをご存知でしょうか。おそらく、「名前は聞いたことがある」という人が多いと思います。

しかし、演歌ファンでなければ、どんな歌を唄っているのか、どんな顔なのかは、あまり知らないはずです。

そんな彼女ですが、日本レコード大賞や日本有線大賞などの受賞歴も多く、CD・カセットの売り上げも、オリコンチャートの上位に登場するくらいなのです。

決してメジャーとまでは言えない存在なのに、“売れている”のには、理由があります。

元来、演歌ファンは、たとえ無名でも、一生懸命に応援しようとします。自分たちの手で、メジャーにしてあげたいと思っています。その熱さが、歌手を支えているのです。

そして、水森かおりは、巧みな『戦略』で、さらにファンを増やし続けています。1999年から、ほぼ毎年のように、地方都市をテーマにした歌を出し続けています。

1999年 竜飛岬
2000年 尾道水道
2002年 東尋坊
2003年 鳥取砂丘
2004年 釧路湿原
2005年 五能線
2006年 熊野古道
2007年 ひとり薩摩路
2008年 輪島朝市
2009年 安芸の宮島
2010年 松島紀行
2011年 庄内平野 風の中
2012年 ひとり長良川
2013年 伊勢めぐり
2014年 島根恋旅
2015年 大和路の恋
2016年 越後水原
2017年 早鞆ノ瀬戸
2018年 水に咲く花・支笏湖へ
2019年 高遠 さくら路

言わば、ご当地ソングです。

これなら、従来のファンはもとより、歌のテーマとなった“ご当地”の人たちが興味を示し、買ってくれるようになります。また、ご当地出身の人、旅行などで行ったことのある人も、買う可能性が高くなります。

たくさんの人が、その土地に想い出を持っているので、曲のタイトルを聞くと、敏感に反応することは、間違いありません。

この戦略を今後も続けるなら、日本中の人が彼女のファンになるかもしれません。

“ご当地”をテーマにすれば、住民、出身者、訪問者に、興味を持ってもらえます。
posted by 佐藤きよあき at 08:35| 基礎講座 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月11日

地場産品を見直す、復活させる。

江戸時代に、江戸で栽培されていた伝統野菜を復活させる取り組みが行なわれている。

有名な「練馬大根」をはじめ、「品川カブ」「大蔵大根」「馬込三寸人参」などが復活し、市場に出まわるようになった。

地元で昔から栽培されていた野菜を復活させることで、町おこしに繋げようとしている。

地場産品は、全国の人から注目される。珍しいもの、手に入りにくいものを、消費者は求めているのである。

「京野菜」や「加賀野菜」が有名になったのも、地場産品を見直すことから始まった。

食材に限らず、地元に伝わる“何か”を探してみれば、新しいまちおこしの方向が見えるかもしれない。

posted by 佐藤きよあき at 14:49| 基礎講座 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年04月10日

「運転免許返納モデル地区」となれ!

移住者の多くは中高年。終の住処と決めて、田舎を選んでいる。だが、ここに来て、大きな問題が発生。高齢ドライバーによる事故の増加で、免許返納が促されている。

田舎暮らしに、車は欠かせない。生きるために必要な“移動”のほとんどを車に頼っている。買い物、病院、役所や金融機関……。

なのに、免許を返納しろと言われても、困ってしまう。バスはあっても、便数はわずか。タクシーは、日常的に使える金額ではない。巡回バスを走らせている地域もあるが、ごく一部。いま、移住を奨められても中高年は躊躇するだろう。

そこで、重要なカギとなるのが、車に乗れなくなった後も、安心して暮らせるかどうかである。

行きたい場所に行く手段、欲しいモノが手に入る手段の確保が必要である。巡回バスはもちろん、スーパーの宅配や移動販売、買い物代行などがあれば、歳を取っても安心である。

そんな地域サービスのある場所なら、移住先の候補として、第一に上がるようになるのではないか。

「車のいらない田舎暮らし」をアピールすれば良いのである。現住民のためにも、取り組むべき課題である。

posted by 佐藤きよあき at 16:22| 基礎講座 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年03月21日

移住者を増やすためには、何が必要なのか?

新聞の小さなコラム。『「失敗しない移住」自治体支援』という見出しが。

いま、田舎暮らしへの関心が高まっているが、移住したものの挫折して都会に戻る人も多いという。「仕事がない」「土地になじめない」などの理由で、すぐに戻ってしまうケースが目立つらしい。

そうならないための対策を各自治体が取り始めている。

起業講座を首都圏でスタートさせた鳥取県。子育て中のシングルマザーを対象に、介護施設で働くことを条件として、家賃補助や養育支援を始めた島根県。

移住促進のための取り組みとしては、良いアイデアだと思うし、効果も期待できるだろう。だが、地方の自治体は、田舎暮らしにおける最大の問題を理解していない。

私は、大阪から和歌山の山奥に移住した実践者として言う。仕事を紹介してくれたり、生活を支援してくれることは有り難いが、田舎で生きていく上でもっとも悩み、イライラを募らせるのは、地域との関わり、人間関係である。

田舎の集落には、都会育ちの人間には理解しがたい風習・慣習がある。神社があれば、氏子になることを強要されることもある。神社や寺が老朽化すると、修理や立て替え費用を負担させられる場合も。

祭りを手伝わされるだけならまだしも、祭りの準備や後の宴会の会場として、自宅を解放しなければならなかったり、酒代・食事代まで負担しなければならない集落もある。

地元の学校がスポーツで全国大会に行くとなれば、後援会費を集めに来る。町内会に入るのは絶対で、結構高額な会費を取られる。

これらを断ると、まわりの人の態度が変わり始めるのである。あることないこと噂が広まり、いわゆる“村八分”となる。

そこで勇気を振り絞り、町内会から脱退する人もいる。すると、とんでもないトラブルが起こり始める。「会費を払っていないから、ゴミ集積所は使うな」「行政からの配布物は配らない」。

元都会人には、なぜそんなことを言われるのかが理解できない。すべての住民は、ゴミを出す権利があるし、配布物を受け取ることもできるはず。

だが、田舎でそんな常識は通用しない。田舎独特のルールが存在するのである。それをわかった上で移住しなければ、快適に暮らしていくことはできない。

幸い私の住む集落は、現代的な考えの人ばかりで、つかず離れずで快適に暮らしている。だが、そんな集落は珍しく、すぐ近くの別の集落では、挫折して都会に戻った人もいる。

現代社会において、こんな現実があろうことなど、都会人は知る由もない。集落の人たちも気づいてはいない。役場の人も基本的には地元出身者が多いので、わかっていない。

マスコミが、「田舎暮らしの素晴らしさ」ばかりを流すので、夢・憧れが大きくなり過ぎているのである。もっと現実を教えてあげるべきである。その上で、苦労以上の喜びがあることを知ってもらえば良い。

自治体は、過疎化を解消するために、一所懸命移住推進に取り組んではいるが、根本的な問題を把握していなければ、終の住処としての移住者は増えない。

「失敗しない移住」を実現させたいのなら、地方の人たちの意識を変えなければならない。変える必要はないと考えるなら、集落の消滅を受け入れるしかない。

移住を希望する人も、甘い言葉に惑わされることなく、冷静に考え抜いて、実行に移すべきである。そして、田舎暮らしには多少の我慢も必要だということを肝に銘じなければならない。

posted by 佐藤きよあき at 15:17| 基礎講座 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年03月06日

“強い農家を作るために、「農協」を廃止せよ!

一般の農家は、「貿易の自由化」に反対する。法人化したり、独自の販売ルートを開拓している農家は、「自由化」など恐れはしない。この違いは何か?

まずは、『商品力』。

どこにも負けないという自信を持っている農家は、海外から入って来る野菜など、敵ではない。逆に輸出することで、もっと販路を開拓できると期待している。

自信のない農家は、安い海外産に押されて、売れなくなるのではないかと不安を持つ。すなわち、商品力の低さを認めてしまっているのである。

次に、『営業力』。

強い農家は、スーパー・レストランなどと直接契約して、安定した収益を確保している。海外へのルートも開拓しようとしている。

弱い農家は、「農協」任せ。農協に持っていけば、金がもらえる。農協に言われるまま、農薬を使って、規格通りの野菜を育て、収穫したら持っていく。

そこには、努力もなければ、創造性のカケラもない。どこにも負けない美味しい野菜など、作れるはずもない。「ぜひ、売って欲しい」と、訪ねて来る者もいない。

農家は農協を頼り過ぎている。

自分で売ったことのない人間が、消費者が本当に求めている野菜を知ることはできない。自分で売り込む努力をしないビジネスが、どこにあるのか。“甘えている”としか言えない。

農家のためにも、「農協」という存在はない方が良い。農協がなければ、自分で努力するしか方法はなくなる。それが、強い農家を作る。

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2019年12月12日

地元の仏像にあやかれ!

仏像ファンは多く存在する。展覧会には行列。ガイド本も増刷。1万5千円もする写真集が売れていることでも、その人気は確認できる。

奈良や京都の仏像を巡るツアーも大人気で、地方の無名な仏像を訪ねるツアーも企画されている。仏像のフィギュアまで存在する。

ハッキリ言って、便乗商法だが、これを利用する手もアリ、ではないだろうか。

地元の無名な寺にある、無名な仏像をデザインした商品を開発するのである。煎餅、饅頭、Tシャツ、風呂敷、手ぬぐい、扇子など。これをリアル店舗とネットで販売する。

仏像ファンは、必ず見つけ出してくれる。人が集まれば、注目され、「にわか仏像ファン」も増殖するだろう。

posted by 佐藤きよあき at 09:20| 基礎講座 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年11月28日

地方経済の活性化には、国民的ドラマが欠かせない。

日本国民は、テレビドラマが好きだ。テレビの歴史とともに数々のドラマが生まれ、人びとは娯楽のひとつとして、生活に根づかせている。

流行したドラマは、共通の話題となり、コミュニケーションにもひと役買っている。また、そこから生まれた流行語は、人びとを笑顔にするネタとして、芸人だけではなく、一般人の間でもうまく活用されている。

ドラマに登場したロケ地には多くの人が集まり、観光地として生まれ変わり、町おこしにも繋がっている。さらに、ドラマで使用されたファッションや雑貨などにも注目が集まり、メーカー・小売店が繁盛することとなる。

それだけではない。ドラマに関連した商品が次々に開発され、それも売り切れるほどだというから、その効果は絶大である。

ドラマが流行れば、さまざまなメリットがあるようだ。あまりデメリットはないように思う。どんどん制作してもらいたいものだ。

できれば、これまであまり陽の当たっていない地域や分野のドラマを作って欲しいところだ。町工場や伝統工芸などにスポットが当たれば、興味を持つ人も増え、そんな仕事に就きたいと考える人も出てくるはずである。

ユニークな発想をする、才能ある脚本家が増えているので、地味な世界であっても、面白可笑しく表現してくれるのではないか。

ドラマの流行は、あらゆる分野の経済活動に刺激を与える可能性が高い。積極的な消費行動をもたらす。すなわち、経済の活性化に繋がる。

posted by 佐藤きよあき at 10:16| 基礎講座 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年11月07日

移住者に事業を譲渡する。

若年層の移住にとって、もっとも大きな問題は仕事である。夢を実現させようとしても、稼ぐ手立てがなければ、まさに夢物語になってしまう。

行政も移住を促進するなら、できる限りお手伝いすべきである。そのためには、仕事を紹介する制度を確立する必要がある。

就職先を探すのはもちろん、起業する人の支援も考えてはどうだろう。

そのひとつとして、「事業継承希望者バンク」を提案する。

田舎は元々就職先が少なく、昔から、自分で仕事を始める人が多いことから、個人商店や小さな工場が結構存在する。だが、高齢化・過疎化とともに、後継者がいないことから、廃業する人も多い。

これらの事業の後継者として、移住者に託すのである。

イチから起業することを考えれば、経営資源が揃っている既存事業を受け継ぐことは、ハードルが低くなる。

移住希望者の中には、起業を夢見る人も多いので、チャンスとして注目してもらえるのではないだろうか。

起業を望む人と事業を残したい人を引き合わせることができれば、移住者も増えて、町の活性化にも繋がる。

posted by 佐藤きよあき at 08:49| 基礎講座 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年10月31日

高知県から“かつお”が消える日。

高知県と言えば、まず思い浮かぶのが“かつおのたたき”。それ以外には……浮かばない。それほど“かつおのたたき”の印象が強いのか、それとも他には何もないのか。

よくよく考えてみると、四万十川や坂本龍馬、はりまや橋程度は浮かんでくる。だが、清流として有名な四万十川もどんなところなのかはあまり知らない。映像を見ることも少ない。PR不足なのか。

坂本龍馬像の建つ桂浜には行ったことがあるが、非常に小さな浜で、観光地と言うには力不足である。

はりまや橋は、「日本三大がっかり名所」のひとつと言われ、ハッキリ言うと“しょぼい”。

そう言えば、300年以上続いている「朝市」もあるが、日曜日しかやっていない。観光客も来ているが、圧倒的に地元の人が多い。

やはり、高知県は“かつおのたたき”しかないところなのである。高知県人には怒られるかもしればいが、唯一の観光資源なのではないか。

「他にももっと良い所はあるよ」と高知県人は言うだろうが、他所の人に知られていなければ、無いに等しい。

その大切な“かつお”が獲れなくなっている。最盛期の10分の1程度になっているという話もある。なぜ、こんなことになってしまったのか。

考えられる理由としては、「海水温の変動」と「他国によるフィリピン沖での乱獲」である。自然現象に文句を言っても仕方がないが、他国の乱獲は腹立たしいことだろう。

“かつお”は、フィリピン沖から黒潮にのって、日本近海へとやって来る。その源流とも言える場所で、大量に獲られてしまうのである。

だが、文句の言える筋合いではない。海は誰のものでもない。他国が新しい産業として“かつお”を獲り始めたことを中止させるわけにはいかない。産業として成り立っているのなら、今後もかつお漁をやめることはない。

また、海水温の変動も現在の地球環境を考えれば、元に戻るとは考えづらい。すなわち、これまで高知沖まで来ていた“かつお”の群れが、その姿を消してしまうことは、容易に想像できる。

「自然のことだから、どうなるかはわからない」と思いたいだろうが、その期待を持ち続けるのは危険である。

早く別の手を打たなければ、取り返しのつかないことになる。いま、考えなければならない。

“かつお”に代わる海産物。“かつおのたたき”に代わる観光資源を。

高知県は、人口の減少でもワースト上位をウロウロしている。観光ばかりではなく、地元の人が住み続けたくなる魅力づくりをも考えなければならない時である。

posted by 佐藤きよあき at 08:50| 基礎講座 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする